ベクトル談義(3)

ベクトルの問題が解けない、理解できない、という人へ向けたベクトル談義第三回(続いちゃったよ)

できれば問題解けるよ。って人にも見てほしい。

第一回
第二回
第四回

第二回の予告通り、今回はベクトルの足し算の話をします。やっと数学っぽいことやるように見えるけど、そんなことはない。

突然ですが、遊園地って楽しいですよね?(本当に突然である)
みなさんも何度か、親に連れられていったことがあると思います。まずはこれを、ベクトルで表現してみましょう。


前回の考え方をそのまま使えば、「今」が「出発点」である自宅、「目標」が、「到着点」である遊園地であることはわかるかと思います。そして、出発点から到着点に向かう矢印が、ベクトルとなります。


ですが、遊園地に行った時のことを思い出してください。近場の遊園地ならまだしも、遠くの遊園地に行く時、家から遊園地まで一直線に行ったでしょうか?
大抵の場合、途中でコンビニによったり、パーキングエリアに寄って休憩をしたはずです。
というわけで、さっきの図にコンビニを入れましょう。

遊園地に行く途中にコンビニで休憩するわけですから、先ずはコンビニへ向かいます。このときの「出発点1」家から、「到着点1」コンビニまでの矢印はこうなりますね?

そして、コンビニで休憩をとったら、遊園地へ向かいましょう。この時の「出発点2」はコンビニ、「到着点2」は遊園地ですね。


さて、ここまで三つのベクトルをそれぞれ示しましたね。それらのベクトルを全部書き表すとどうなっているでしょうか?

このとき、直接遊園地に行ったときも、コンビニで休憩してから遊園地に行ったときも、全体としては「家から遊園地に行った」ことになっていることはわかりますよね?

つまり、上図におけるコンビニに休憩してから遊園地に行く矢印(ベクトル)と、コンビニによらずに遊園地に行く矢印(ベクトル)は、結果として同じものだったということは、分かっていただけるでしょうか?


はっきり言ってしまえば、この「最初の出発点と最後の到着点が同じなら同じ矢印だ」というのが、ベクトルの足し算そのものだと言っても過言ではありません。

もっと言ってしまえば、遊園地に行くまでにコンビニに二回よっても、コンビニに寄ってからパーキングエリアに寄って休憩しても、友人の家に寄ってから遊園地に行っても「全体としての矢印(ベクトル)」はまったく同じなんです。
結局どれも、家をでて最終的に遊園地にたどり着くわけですから。


という訳で、次回(あれば)はこの「遊園地に行こう」を、数学的なベクトルで同じように表現してみようかと思います。

講義の展開が遅い? いいじゃない、ゆっくりやっても。別に学校のと違って時間制限ないんだから。
ということで第三回は終わりとしますねー