ベクトル談義(15)
ベクトルの問題が解けない、理解できない、という人へ向けたベクトル談義第十五回
できれば問題解けるよ。って人にも見てほしい。
第一回
第十四回
第十六回
前回のおさらい。
直角な二つのベクトルを掛け合わせると内積はゼロになります。
さて、今回からはベクトルそのものではなく、ベクトルを使ってこいつを表現しようと思います。
なにこれ? て思ったかもしれませんが、「点」です。点。
この点の場所を、ベクトル、もとい矢印で示してみましょう。
例えば、こんな感じに。
まあ、点の位置は「ココ」なわけです。
しかしながら、気づいた人がいるかもしれませんが、このままではちょっとまずいですよね。
どんなふうにまずいのかというと、
沢山の点と、点を示す矢印があったときには、先程の点がどの「ココ」にあるのか区別がつかないわけです(さっきの点が、「左端の点」だと言われても、何も言えないですよね)。
なぜ、こんなことが起きるのかというと、「ココ」を示す矢印が全てこの表現で表せられているからです。
「じゃあどうすんのさ」
という話なわけですが、先述したとおり「矢印(=ベクトル)が全て同じ」なのがいけない訳なのですから、
それぞれのベクトルを違うものにしてみました。
これなら、最初の「ココ」が示す点は、左端の「ココ」だということが直ぐに解りますね。
ただ、このままだと「どの点」かは分かっても「どこにある点」なのかは分かりません。
そこで出てくるのが「基準点」です。
「ベクトル」とは、「基準点」から「目的地」に向かう矢印だと、言いました。
そこで、左下に「基準点」を作ってそこからそれぞれの点へ「ベクトル」を伸ばしてみます。
こんな感じで「ある共通の基準点から各々の点を示すベクトル」を「位置ベクトル」と言ったりします(まあ、どうでもいいですね)。
ちなみにグラフ上だと大抵この「基準点」は「X=0,Y=0」に置かれます。