何事にも理由はある

いくらかの学生の親は、期末テストの結果が出る前に単位が取れたかどうか確認の電話をしてくるそうです。
でも、そういう学生に限って単位を落とす割合が多いようです。
それもそもはず。なぜ、親が電話を入れてくるか、ということを考えれば簡単にその理由がわかるように思います。
電話を入れてきた親はきっと、自分の子供に「単位が取れそうか」と聞き、子供が無言、もしくは「落としたかもしれない」と言ったのではないでしょうか。そうでなければ、その親は自分の子供に対して「単位が取れていないのではないか?」という不安を感じているのではないでしょうか。

そのような「不安」の元として、その学生自身がその教科を苦手としている、または学生の親が苦手であると考えている、ということが考えられるわけです。
学生や、その親がその学生がある教科が苦手であると考えているのですから、その教科の単位を落とす可能性が、そうでない学生よりも高いということは容易に想像ができます。


逆に、ある教科に対して得意である、単位が取れていると確信を持った学生の場合を考えてみます。
その学生の親が、「単位が取れそうか」どうか学生に聞いた際、自信のある学生であれば「取れたと思う」というニュアンスの回答をするか、何も答えないか、の二つの可能性があるます。
前者であれば親は特に不安も感じず、結果の出る前に教員に確認を取ろうとは思わないと考えられます。
また、後者であっても自分の子供の成績が良いことを知っているような親であれば、連絡することはないでしょう。


つまり、「落としている可能性を考えていない学生やその親が、単位の有無を確認することはまず無い」ということです。
もっと言えば「取れているか確認を取りたい」と感じた時点で「落ちている可能性を考慮して」心の準備をしておくべきなのではないでしょうか。